いのちのせんたく すべてに感謝

衣替えをしていたら、大切なものが見つかった。未来を動かす鍵だった。

「なーんて! 夢のような話があるなら苦労しないよね」
…… という心の声なのか、声をだしたのか。よくわからないけれど、そこで目が覚めたんです。


キャリア形成の定番といえば「人生の棚卸し」。もう見たくもない過去をほじくり返さなきゃいけないんでしょ? と思うと、どうしても気持ちが重くなります。

そもそも毎日に手一杯、面倒は増やしたくないと思っているのに「ずっと隠し持ってる秘密のお金」を確認するみたいに、ふと気になるんですよ。

しかも、決まってキャリアについて気になりだすのは、少し時間に余裕があるとき。

ぼんやり未来を思い浮かべたり、ググってみたり。結局はたいした結論も出ず、「このままでもいいかなぁ」と思うわけです。

そりゃあ、会社では少しため息をつきたくなる上司もいれば、ついイラッとする部下もいます。かといって、自分の仕事が完璧なわけでもなく、自分にため息をつくときだってある。

未来と現実をぐるぐる妄想したあげく、「あ、ごはん作らなきゃ」と、結局は元の生活に落ち着いてしまう。

何年もそんな繰り返しのせいか、大きな不満があるわけでもないのに、心の霧が濃くなっていくような感覚です。

でも、本当は動き出したい自分も絶対にいる。そこだけは妙な確信があります。「変わりたいのに変われない」「理想があるのに動けない」これが本心なのかしら。

気づけば「もっと軽く整理できる方法があったら、私にだってできるはず」と、自分を励ますように、口にしていました。


そう、気持ちの中では何度も堂々巡りをしてしまうのが、キャリアの悩ましいところです。

でも実は、それを動かすために必要なのは「大きな決断」ではなく、ほんの少しの整理する勇気。それだけで未来は動き出します。「三日坊主だっていいじゃない」そんな気持ちで始めるのが正解です。

人生の棚卸しは「転勤前の急な引っ越し準備」ほど大げさなものではありません。感覚としては、半年に一度の衣替えくらい。クローゼットを開けて出番を忘れていたシャツや、お気に入りだったニットを見つけて、「あ、こんなの持ってたんだ」と嬉しくなって袖を通すと、案外まだ活躍できる。

キャリアも同じです。積み重ねた経験を定期的に並べ替えてみるだけで、次の働き方に使えるピースがいくつも見つかります。

キャリアには二つのステージがあります。前半は、仕事を追いかけて自分を鍛える時期。無我夢中で走り抜けるから、キャリアの礎が築かれるのです。そして後半は、仕事を自分に近づけていく時期。大切にしたい時間や心の余裕、経済の安心を軸に、働き方を設計できるステージです。

その後半を自分らしく進めるために必要なのが「再編集」です。新しいスキルを次々に足すのではなく、すでに持っている経験を資産として整理し、並べ替える。

スマートキャリア講座では、その作業を一枚のシートから始めます。質問どおりに書き出し、対話を通じて編集していく。すると、培った経験を活かす環境や優先したいことがはっきりし、進む方向が見えてきます。

「変わりたい」と思っても、なかなか動けなかったのは、意志が弱いからではありません。「無意識のうちに整理を避けてしまった」という感覚は、むしろ正常です。キャリアは本来、専門家がいるほど複雑なのに、社会には定期的に振り返る仕組みが用意されていないのですから。

でも、あきらめる必要はありません。ずっと隠し持っている鍵を見つけること、そのゴールは変わらないのです。一人で情報を探し回って「もういいや」となるのではなく、まずは「自分はどうしたいのか」を明らかにすることです。

STEP1ワークは、その入口になります。完璧に仕上げなくても大丈夫。書き出した瞬間から、あなたのキャリアは新しい動きを始めます。

未来は、気合いで大ジャンプするものではありません。ちょっと笑いながら踏み出す一歩の方が、鍵も見つかりそうでしょう? その一歩が、STEP1ワークに取り組むことです。今すぐここで。