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いびつな個性を隠さず、自分らしく堂々としよう

いびつな個性を隠さず、自分らしく堂々としよう|すまらぼ|スマートライフ研究所

社会に適応するなかで抑えてきた感覚や反応は、個性の痕跡です。一気に変えようとせず、日常の選択を手がかりに「本来どうだったか?」の感覚を少しずつ思い出しましょう。自然なスピードで自分らしさを回復することができます。

社会標準に合わせ続けた結果、個性は矯正されてきた

多くの人は成長の過程で、「まわりに合わせること」や「普通であること」を求められてきました。とくに学校や家庭、社会においては、違いよりも同調が優先されやすく、標準に近づくことが良いこととされてきた側面があります。

社会に過剰に適応しようとすると、自分なりの感覚や考え方、行動のクセといった個性の要素は、自然と抑え込まれていきます。目立たないようにふるまうことを覚え、気づかないうちにズレを修正するのが習慣になっていた、という人も少なくありません。

その結果として、強みも弱みも表に出しにくくなり、自分らしさは失われていくのです。何が得意で、何が苦手で、どこに違和感を持っていたのか──それすら言葉にできなくなっています。標準に合わせ続けたことが、自分らしさという個性を見えにくくしているのです。

一気に変えようとせず、日常の選び方から思い出す

個性が見えにくくなっているときは、すぐに変えようとせず、「本来の自分はどうだったか?」と静かに問い直すことから始めるのが有効です。思い出すことが、回復への第一歩になります。

押し込めてきた感覚や反応、好き嫌いや自然な行動傾向などに、あらためて意識を向けてみましょう。社会に適応しようと努力するうちに選ばなくなったもの、避けてきたことの中に、自分らしさの痕跡が残っている場合があります。

ただし、一気に戻そうとすると負荷が大きくなります。日常の小さな選択のなかで、少しずつ確かめていくこと。矯正されてきた部分に静かに気づき直す姿勢が、個性の回復につながります。

抑えてきた“いびつさ”に、本質的な個性の手がかりがある

いびつさをそのまま認め、抑えてきた感覚や反応を自由に表に出していくと、自分でも気づいていなかった強みや弱みに目が向くようになります。それまで評価の対象にならなかった部分が、手がかりとして見えてくるでしょう。

新しく発掘した要素を使って、組み合わせも考え直すことで、新しいギャップを持つ個性を生むことができます。過去の実績や役割に縛られず、感覚を研ぎ澄まし、今の状態にふさわしいバランスを選び取っていくのです。

大切なのは、整えようとするのではなく、いびつさをそのまま活かす視点を持つことです。抑えてきたものに意味を見出すことです。他の人がまだ抑えている個性であれば、隠さないだけでも、価値がでるのです。

そうして浮かび上がるものは、表向きの強みではありません。役に立ちそうな特徴を並べるのではなく、内側から自然に立ち上がってくる本質的な個性です。自分らしく堂々と生きている感覚を思い出しましょう。