自転車をこぎ続ける
わたしたちは、自分自身から逃れることはできません。
それなのに、他人を生きようとしている人は多いものです。
たしかに自分自身のできないところ、いやなヤツなところを見るのは苦しいものです。
最初は苦しいかもしれないけれど、それも慣れてくれば自分に「こいつ、いやなヤツやな」とサラッといい、笑い飛ばせるようになります。
自分のことをサラッと「こいつ、いやなヤツやな」と笑える姿。
どうでしょう?
小さなことなんて一瞬で流せる、大きな器をもつ素敵な人だと思いませんか。
自分のことを笑い飛ばせるようになると、逆に、サラッと褒めることもできるようになります。
いままでは、感情にフォーカスすることに慣れていなかっただけです。
苦しいけれど慣れ。
はじめは練習です。
足を動かし自転車をこぎ続けるつもりでいきましょう。
あなたの悩みを解決する
あなたの悩みを解決するためにできることは何ですか?
自転車に乗っていれば向かい風に足が重くなることや、上り坂で苦しいこともあります。
しかしそこでこぐのをやめてしまえば、自転車は倒れるしかありません。
人生にも困難や障害はつきものですが、不安でも悩んでも、足を動かし続けて乗り越えて進み続けなければいけません。
では、どうやったら足を動かし続けられるのでしょうか。
それは自分の意志で足を動かすことです。
もし平穏な生活を送っていれば「足を動かしていること」を意識することすらないかもしれません。
そうすると、いつの間にか自分の意志が薄れて「他人の意志」に沿って足を動かしてしまいかねません。
いまからは他人のためにではなく、自分が生き延びるために必死に足を動かしてみてはどうでしょう。
自分の価値観を大切にする
では自分の意志を育てるには、どうすればいいでしょうか。
それは自分の価値観を大切にすることです。
あなたは自分が必要としていない物や欲しくない物を買ってはいないでしょうか?
きっと、あなたは「そんなことはない」と否定するかもしれません。
しかし、次の質問に答えれば考えが変わるはずです。
- 印象づけたいと思う相手に自分の価値を見せつける目的で何かを買ったことはないか?
- 「みんな」が持っているのに自分だけが持っていないように感じたくないという理由で、本当は欲しくない物を買ったことはないか?
- ほんの数人の友だちが持っているというだけで、経済的に買う余裕のない高価な物を買ったことはないか?
以上の質問のどれかに「ある」と答えたなら、あなたは「人並みに暮らしたい症候群」にかかっています。
その最大の問題は、自分の人生を他人に規定されてしまうことです。
自分の価値観ではなく、他人の価値観に従って生きることになるからです。
人並みに暮らすにはどうすればいいかを考えるのではなく、自分にとってどんな価値観が大切なのかを自問しましょう。
他人に見せつける効果をねらって物を買えば、短期的な満足感を得ることができるかもしれません。
しかし、長い目で見ると、勝者のいない競争を果てしなく続ける羽目になります。
他人が持っているからではなく、自分に本当に必要な物だけを買う。
日々行っている「買う」という行動で、自分の価値観を育てる訓練をすることができます。
自分から目を逸らさず、
日々自分の価値観を育てる訓練をしましょう。
そして思いっきり、足を動かし続けよう。